日本人は不思議なもので銀行にお金を預けておけば安心と思い込んでいる人が多いです。
確かにメガバンクなどに預金しておけば、日本が沈没でもしない限りはそのお金が減ることはないでしょう。日本の銀行、特にメガバンクはそれだけ日本経済と密接に結びついているため政府が破綻はさせないでしょう。
しかし預金しておけば安全という考え方は”貨幣価値の変動”というリスクを見逃しています。このページでは銀行預金・現金保有はそれだけでリスクを持つという側面を解説したいと思います。
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銀行預金・現金保有はそれだけでリスクであることを理解する
日本人は銀行預金は何よりも安全と考えている傾向があります。
これはある意味正しいです。なぜならば日本の銀行、特にメガバンクなどは経済と密接に結びついているため、例え経営に行き詰まっても政府が助けてくれます。
※最悪銀行が破綻してもペイオフという制度があり、1千万円までは保障されています。
そのため銀行に預金しておけば日本が沈没しない限り、その金額が減ることはないでしょう。そういった意味で安心とは言えますね。
しかしこの考え方は、貨幣の価値は常に変動しているということを見逃しています。
貨幣の価値は変動する
例えばあなたが100万円持っていたとします。そしてそれを銀行に預けています。
この100万円は10年後も100万円でしょう。もしかしたら利息で多少は増えているかもしれません。
しかし同じ100万円で買えるものは10年前とは異なっている可能性があります。これは貨幣価値が変動しているからです。モノの値段が変動していると言い換えてもいいかもしれません。
基本的に円安・インフレ傾向にある場合に、貨幣価値は減少しているといえます。円安になれば同じ100万円で交換できる外貨は減りますし、インフレになればモノの値段が高くなるので同じ100万円で買えるものは少なくなります。
ただ逆に円高・デフレ傾向にある場合は現金の価値が高くなります。
このように銀行預金・現金保有はそれだけで1/2のギャンブルをしているようなものなのです。銀行預金・現金保有しておけば安心と思ってる人はこのリスクをまったく把握していないといえるでしょう。
収入がある場合は貨幣価値の変動リスクを回避できる
現在働いていて、固定収入がある人はこの貨幣価値の変動リスクを回避できます。
なぜならば給料はそのときの貨幣価値を反映した額が支給されるからです。企業活動は市場を通しているので、そのときの市場動向をきちんと反映してくれます。そのため10年前と同じ働きをしていて生み出している価値が同じならば、10年後も同じ価値の金額を給料としてもらえることになります。額面の金額は異なっていてもです。
しかしすでに引退していて貯蓄だけで生活しているような人はこの貨幣価値の変動リスクをもろに受けるのです。100万円持っていたとしても、もしかしたら10年後にはその価値は半分になっているかもしれないのです。
それほど銀行預金・現金保有というのはリスクがあるのです。このように銀行預金・現金保有は経済からその資産を孤立させる行為であり死蔵とも呼ばれますね。
資産運用・投資は貨幣価値の変動リスクを回避できる
上記のように銀行預金・投資はそれだけでリスクのある行為です。
それを回避するためには市場に資産を投じて生きたお金にすることです。それは資産運用であり投資なのです。
投資は危険であるというイメージは実は正しい面でもあり間違った側面も持っているのです。
危険というのは元本割れのリスクが少なからずあるためです。しかし元本割れは基本的に短期投資(デイトレード)を行うような場合に顕在化するもので、長期投資であれば元本割れのリスクは限りなく少なくすることができます。
一方で資産運用・投資は国内国外、株式・債権などに分散投資することがセオリーなので、市場価値をきちんと反映してくれるのです。
10年後、20年後にお金を減らさない行為は資産運用・投資なのです!
まとめ
日本人が信じてやまない銀行預金・現金保有はそれだけでリスクのある行為であるということを解説しました。
銀行預金・現金保有は持っている資産を経済から孤立させる行為であり、貨幣価値の変動リスクをもろに受けるのです。
これを回避するのは資産運用であり投資です。投資=危険という考え方はある意味正しいですが、投資のリスクをきちんと理解していれば預金しているほうがリスクであることを理解できると思います。